個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

習慣化したいことがあるのに、忘れてしまって上手くいかない場合は・・・

Q.
本を読む習慣をつけようと思い、毎日15分は読書をすることにした・・・のですが、翌日になってからふと「あ、昨日読むの忘れた」と思い出してしまいます。忘れずに本を読むにはどうすればいいでしょうか。

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A.
スヌーズ機能のついたリマインダーアプリを使って、読書を始めるきっかけを日常の中に作ってみましょう。あと、読書の代わりにいつもやっている行動があれば、読書をその行動の前に持ってくるといいです。例えば「15分読書したら仕事に取りかかっても良い」といったルールを作りましょう。

解説:読書のきっかけとなる「A.先行刺激」と、読書の理由になる「C.結果」に工夫をする。

忘れてしまうと行動しようもありませんよね。僕はよく傘を電車に忘れてしまうのですが、そのたびに奥さんに怒られます。でも、また忘れてしまうのです。弱化では適切な行動が身に付かないのです。

いきなり話が逸れてしまいましたが、なぜ僕たちは行動することを忘れてしまうのでしょうか。

適切なタイミングで適切な行動を促す先行刺激がない

1つは行動のきっかけとなる先行刺激の不足です。より具体的には「プロンプト」の不足だと思われます。適切なタイミングで、適切な行動を促す補助がない状態。

でも、セルフマネジメントの文脈では、適切なタイミングできっかけとなる刺激を作るのは、結構難しいです。

例えば、21時に「読書!」というメッセージが表示されるようにリマインダーをセットしておいても、21時に本を読める状態かどうか分かりません。手元にスマートフォンがなくて、リマインドされたことに気づかないかもしれません。これは結構面倒な問題です。

ライバル行動の方が優位になっている

もう1つ、忘れてしまう原因として考えられるのが、読書すべきタイミングで、読書と両立できない別の行動が優位になっている可能性です。

例えば毎日21時くらいから本を読もうと考えていたとして、月曜日は21時からいつも観ているTVドラマがある・・・ってなると、読書のことなんかすっかり忘れてドラマを観ることに集中しているかもしれませんね。

僕が傘を電車に忘れる時は、大抵このパターンです。電車を降りるタイミングで将棋ゲームに熱中してたり、本を読んでいたり、降りる駅に着いたことに気づいて慌てて降りようとしていたり。傘のことを思い出す隙間がない、という感じです。

以上の2点が、読書忘れしまう問題の背景にあるものと推測します。

では、どうするか?

1つはやはりリマインダーを上手く活用したいです。難しいと書いたじゃんと思われるかもしれませんが、世の中、便利なもので、スヌーズ機能付きのリマインダーなどがあるようです。

一度、見忘れても気づけるように5分おきに鳴らしたり、21時に鳴って都合が悪ければ、ちょうど良さそうな時間になるように60分後とかにまた鳴るように再セットしなおすといいでしょう。

こういった操作が簡単にできるアプリもあるようなので、そういったものを導入してみるといいでしょう。

もう1つの工夫は、行動の順番を変えることを検討してみてください。

読書の代わりにいつもやっている行動があるとして、その前に必ず読書をするというルールを作ると良いです。いつもやっている行動それ自体は「好子」として機能することが多いため、「15分読書をしたら○○をやってもいい」というのは試してみる価値のある工夫です。

以上の2つの工夫を組み合わせれば、忘れる頻度は低下するでしょう。例えば、いつも朝9時から仕事を始めるのであれば、「15分読書したら仕事を始めてもいい」というルールを作り、8時40分くらいにリマインダーを鳴らすといいです。

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読書するのに有利なタイミングを作る、という感じでしょうか。