個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

完璧主義で手が動かない、何も浮かばない・・・どうすればいいのか?

Q.
レポートを提出しなければいけなくて、良い内容にまとめようと意気込むのですが、いざ始めてみると手が動きません。書くべき内容も浮かんできません。

f:id:h-yano:20170114010045j:plain

A.
1つは「良いレポートを書く」を具体化することです。具体化できれば行動しやすくなるでしょう。もう1つは良いレポートの完成を目指すのではなく、良いレポートを書くことにチャレンジしながらレポートを書くためのトレーニングをするといいです。

解説:行動の基準を具体的にし、活動をトレーニングとして考える

それはあなたの現状に対して機能しないルールだ

レポートを書く際の「良いレポートを作るぞ」的な思考のことを「ルール」といいます。ルールに沿った行動のことを「ルール支配行動」といい、今回の場合、より具体的には「プライアンス」と呼ばれる種類のルール支配行動となります。

出来上がったレポートが自分なりに良い出来であればOK、それに満たなければダメ。そのような文脈の下で行動が制御されるものと思われますが、手が動かないし何も浮かんでこないという現状を鑑みるに、いまのあなたにとっては今回のルールは機能的に働いているとは言えません。

具体的にできないものは行動できない

問題は「具体性」にあります。良いレポートを書くとは、つまりどういう基準の行動を実行することを言っているのでしょうか。ここを具体化できなければ、ルールに沿った行動を実行するのも難しいでしょう。

僕はレポート作成の技術に詳しくありませんので、具体的にお応えすることはできないのですが、誰かに何かを伝えるための資料を作るという意味では、少なくとも次の2点を考慮する必要があるでしょう。

  1. レポートを通してどのような「良い内容」を伝えたいのか?
  2. 伝えたい内容をどのように「良く表現する」のか?

良いレポートは、良い内容と良い表現との組み合わせによって完成するのだと思います。もちろん、これでも具体的ではありませんが、良いレポートとだけ考えているよりは少し前に進んでいます。良い内容とは何か?良い表現とは何か?と次のステップを考えられるからです。具体化のコツは「分解」なのです。

そういった点を突き詰めていけば、あなたが獲得すべき行動レパートリーが見えてくるかもしれませんね。具体的な行動レパートリーが見えてくれば、行動しやすくなります。

成果物の完成度よりも、技術の向上を目的とする

さて、この問題のより重要な点をお伝えしておきます。それは「良いレポートを書こう」というルールを、「良いレポートを書けるようになろう」というルールに置き換えるということです。

いますぐ、レポートを書くための技術を飛躍的に高めるのは難しいでしょう。現状、あなたのできること+αで、いまのレポートに取り組むしかありません。でも、あなたは良いレポートを書きたいと思っています。ならばその意気込みは、あなたの「レポートを書く技術の向上」に充てるべきです。

いまから書くレポートを良いものに仕上げようとする努力を通して、レポートを書く技術を高めることを目的としてください。出来上がったレポート自体はまだまだ満足できないかもしれませんが、いまのあなたのベターな成果物ですし、それを作る過程がトレーニングにもなっているはずです。