個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

成果が出るまで我慢できずあれこれやっちゃうなら我慢しなければいい

Q.
成果が出るまで我慢して待つことができません。 すぐに成果が出ないと、あれこれと手を出してしまいます。

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A.
あれこれ手を出してもいいと思います。実験という感覚で成果の兆しをつかむまで、色々と試してみてください。粘り強く頑張るのはその後でいいです。

解説:あれこれ手を出してしまうことが上手く機能する戦略を持とう

成果を得るには粘り強くコツコツと行動する必要がある

成果が出るまで我慢してコツコツと行動するのは大変なことだと思います。特にその成果を強く欲していればいるほど、待つことに苦痛を感じることでしょう。

だからあれこれと手を出してしまいますよね。前に始めたことを放置して、今度こそはという思いととともに新しいことを始めてしまう。そうすると中途半端に終わらせて放置してしまったものがゴロゴロと転がっているわけです。

社会的な成果の多くは、やればすぐに結果の出るものではありません。偶然が作用していることもよくありますので、いつ結果が出るかも分からないなんて普通のこと。

だからこそある程度の期間、ある程度の量、継続して行動する必要があります。でも、そこを我慢できずに次の何かに飛びついてしまう。

成果を強く欲しているからこそ我慢できなくなる

何故そうなってしまうのでしょうか。

理由の一つとして「成果という好子(欲しているもの)」の働きが強くなりすぎていると考えられます。あまりにも強く欲しているために、それが得られないでいる状態のままではいられないのです。

例えるなら、とてもお腹が空いているときに、香ばしい匂いの焼肉を目の前に置かれて、我慢しなさいと言われているようなもの。我慢できるわけないですよね。

これが目の前の焼肉なら食べるという行動によってすぐに獲得することができますが、社会的な成果の場合は行動してもすぐには獲得できないというのが悩ましいところですね。とはいえ待っていることは困難な状況ですから、色々手を出さざるを得ないのでしょう。

最初から「選択と集中」は失敗しやすい

ただですね、実はこれって間違いというわけでもないのです。

よく「選択と集中」なんていいますよね。僕たちの時間や体力、お金などのリソースは限られているので、それらを集中的に投下する活動を絞り込んだ方がいい、その方がより成果が出やすくなる、という考え方です。

しかし、実は最初から選択と集中をやってしまうと、かえって成果が遠のいてしまうことがあります。というか普通はそうなります。

先ほど書いたように社会的な成果を得られるかどうかには、偶然が作用します。言い換えれば「やってみないと分からない」「何が上手くいくかは事前には分からない」ということです。

にも関わらず最初から選択と集中をしてしまうと、成果が出ない道を全速力で走っているなんてことになりかねません。

色々なことに手をだす力を実験として活用すればいい

最初は実験が必要なのです。幾つかの道を選択してみて、どれに「うまくいきそうな兆し」が見えるかを試してみる必要があるのです。上手くいきそうな兆しが見えてから、はじめて「選択と集中」という話になるのです。

さて、冒頭の悩みに戻りましょう。成果が出るまで待てずに色々手を出してしまうわけですが、手の出し方に少し戦略性を持たせてみてください。

つまり実験という感覚で手を出すようにしてみるのです。どのくらいの期間、どんなことを試してみるのかを決めて取り組んでみるといいでしょう。せっかく色んなことに手を出すことができるのですから、それを上手く活用すればいいんです。

そうやって色々試してみて、何か成果の兆しが見えてきたら、今度は粘り強くそのことに集中してみてください。