個人事業家のための行動分析学 - 一般社団法人行動アシストラボ

僕らが持つ本来の機能・能力を存分に発揮するために行動科学を役立てる。

決めた通りに行動できる人になれる自己教示・自己賞賛の技術

有言実行、決めたとおりに行動できる。
そうできるとカッコイイですよね。
憧れます。

こうしようと決めたのにその通りに行動できないなんてことは、しょっちゅうあります。
なぜ僕たちはあの人のように決めた通りに行動することができないのでしょうか。

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意志が弱いのか、行動力が無いのか。
つい、そんな自分を責める言葉が浮かんできそうですが、それは単なるレッテル貼りなので何の意味もありません。

決めた通りに行動できる人は、自己賞賛という技術を持っています。
行動したことを自分で褒めることができるので、行動しやすいんですね。

そんな自己賞賛の技術、最初から持っているわけではありません。
これまでの経験の中で培われた行動の一つ。
なので、僕たちも同様に自己賞賛の技術を持つことは可能です。

ヒトはなぜ行動するのか?

僕たちはなぜ行動するのでしょうか。
簡単です。

  • 行動にメリットのある結果が伴うから。

それだけ。

行動しても何のメリットも得られないか、逆にデメリットがあるような場合、僕たちは行動することできません。

とてもシンプルな行動の法則(強化の原理・弱化の原理)

例えば、珈琲を飲むことを考えてみましょう(珈琲が嫌いならあなたの好きな飲物に置き換えてください)。

珈琲の入ったカップを口に付けて傾けてみれば、口の中に珈琲が流れ込んできます。
カップを口に付けて傾けるという行動に「珈琲が飲める」というメリットが伴っています。
メリットが伴っているから、僕たちはコーヒーカップを口元に持っていくし、傾けて口内に珈琲を流し込みます。

一方で空になったコーヒーカップを口に付けて傾けるようなことはしないでしょう。
空なので「珈琲を飲める」というメリットが得られないからです。

あるいは珈琲が嫌いな場合も同様でしょう。
そんなものを飲もうとすれば、デメリットが生じてしまいます。

僕たちが行動するかしないかは、このようなシンプルな法則によって決まるのです。
過去、ある状況でメリットを得ることができた行動は、同じ状況で実行する可能性が高くなります。

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以上を踏まえて、決めた通りに行動できる人とそうでない人の違いを考えてみましょう。

決めた通りに行動できる人が持つ自己賞賛の技術

僕たちは自分に対して行動を指示することがある

僕たちは自分に対して行動を指示することがあります。
自己教示というのですが、例えば「今日は疲れているから早めに寝よう」とか「帰りにスーパーに寄って買い物をして帰ろう」といったようなものが自己教示。

自己教示に従って行動し、すぐにメリットを得られるのであれば何の問題もありません。
自分への指示に従うことはとても容易だと思います。
仕事帰りにスーパーやコンビニによって晩御飯を買うことができる人はたくさんいることでしょう。

分かりやすいメリットがないと自己教示が機能しない

問題は自己教示に従ってもすぐにメリットが得られない場合です。

例えば、英語の勉強などがこのパターンに該当します。 海外の英語の論文を読めるようになりたくて英語の勉強を始めたものの、こういった活動はなかなか成果を得られません。
行動してからメリットが得られるようになるまでが非常に遠いのです。

そうすると「今日、帰ったら英語の勉強をしよう」と自分に指示を出したとしても、その指示に従うことは難しくなります。
メリットが得られないので。

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決めた通りに行動できる人は自己賞賛が機能している

ところが中にはこういうケースでもしっかりと行動できる人たちがいます。
メリットがないはずなのに、何故でしょうか。

実はこの場合もしっかりと行動にメリットが伴っているのです。
行動の法則に例外はありません。
行動を繰り返すなら、その行動には必ずメリットのある結果が伴っています。

一見、メリットが無いようにみえる自己教示が機能している場合、行動に「自己賞賛」と呼ばれる自分自分へのポジティブなフィードバックが伴っています。
指示通りに行動できたことを自分で褒めているのです。
それがメリットになり、行動が促されることがあります。

決めた通りに行動できる人は、行動した後の自己賞賛によって自分を動かしているのです。

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ソーシャルサポートで自己教示・自己賞賛の技術を身に付ける

自己賞賛を形ばかり真似ても上手くいかない

では、決めた通りに行動できない人も、同じように自己賞賛すれば行動できるようになるのでしょうか。
残念ながらそういうわけではありません。

自己賞賛(自己教示通りの行動ができたことを自分で認め・褒めること)が、次回以降の行動を促す機能を持っているかどうかがポイントです。
形だけを真似てもあまり意味がないのです。

他者から与えられた教示・賞賛がやがて自分のものになる

自己賞賛に慣れていない人にはトレーニングが必要です。
一番良いのは他の人のサポートを得ることでしょう。
あなたに指示を出してくれて、指示通りに行動できたらそのことにポジティブなフィードバックを返してくれる人が必要です。

他者教示を得て、それに従って行動し、教示した他者によって賞賛される。
これを繰り返し体験すると、次第に自分が他者と同じ役割をこなせるようになります。
自分にどのような指示を出せばいいのか、どのようなタイミングでどのように自己賞賛すればいいのかが分かってきます。

あなたの行動をサポートしてくれる仲間の協力を得られるといいですね。

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セルフトレーニングでも自己教示・自己賞賛を意識してみよう

それが難しい場合は、自己賞賛する場面をシミュレートしてトレーニングしてみてもいいかもしれません。
どういう状況で、どういう指示を出し、行動した後、どんなタイミングでどんな言葉を自分に書けるかを決め、繰り返し練習してみてください。

最初はなかなか上手くいかないかもしれませんが、タイミングや言葉の選び方が上手くハマると、自己賞賛が機能し始める可能性があります。
セルフトレーニングで頑張る場合は、下記の記事が参考になりますので読んでみてください。

www.behavior-assist.jp

自己賞賛に慣れてくれば、困難な状況でない限り、決めた通りに行動することができるようになるはず。
試してみてください。

まとめ

本記事でお伝えしたことは次の3点です。

  1. 僕たちが行動するのは、行動にメリットのある結果が伴うから。反対に行動できないのは、メリットが得られないかデメリットが伴うから。
  2. 決めた通りに行動できる人は、メリットが無いか小さな行動であっても、自己教示の通りに行動できたことを自分で賞賛することで行動が促される。自己賞賛が機能しているのである。
  3. 自己賞賛できるようになるために一番良いのは、他者のサポートを受けることである。他者教示から行動し、他者によって賞賛される。それを繰り返す内に、自分でも賞賛することができるようになっていく。