行動科学実践の手引き。

人が自由に行動し、自由を謳歌するために、行動科学(行動分析学)の知識と実用的なノウハウを記す。

頑張らなければならない時は”ちょうどよく”無理をする

Q.
帰宅後に副業を頑張ろうと思うのですが、疲れてしまってて無理をするのも良くないため、何もせずに寝てしまうことが多いです。このままだと時間だけが過ぎていって、起業することなく終わってしまいそうです。

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A.
無理をしすぎるのはよくありませんが、時には少しの無理が必要になることもあります。ちょうどよい頑張り方を見つけることを意識してみてください。

解説:過剰な休息と過剰な頑張りの間にある「ちょうどよい」を見つけましょう

無理して頑張るか、それとも休息をとるか…

何もごとも無理をしすぎるのはよくありません。疲労が蓄積していってパフォーマンスが低下していきますし、酷い場合には身体や心が病んでしまうかもしれません。疲れているときには身体と心をいたわることが大切です。

しかし一方で、何かを成したいと願うのであれば、どうしても無理をせざるを得ない時期というものもあります。頑張りどころ、というやつでしょうか。

質問者の方も恐らくそのことを分かっていて、でも無理をしすぎてはいけないことも分かる、そんなジレンマを抱えているのだと思います。頑張ることにもメリットとデメリットがあり、休息を摂ることにもメリットとデメリットがある。だから判断が難しいのです。

ちょうどよい頑張り方を見つける

この選択に正解はありません。ちょっと無理して頑張ることがいい場合も、休息をとって回復を優先することがいい場合も、どちらもあり得ます。

なのでどちらの選択もあり得るという前提で、ちょうどいい頑張り方を探すことになります。例えば一週間あったとして、毎日休息を取る・毎日頑張るのどちらかではなくて、週に何日なら多少無理しても十分回復できるかを探してみましょう。

あるいは一日の中で30分だけ頑張ってみる、というやり方もあるかもしれません。その程度であれば、翌日に問題を残さない可能性もあります。

回復可能であることはとても大切です。今日は頑張ったので疲れた。そうしたら翌日に疲れが持ち越されてしまい、なかなか回復できない状態になった。それだとパフォーマンスは低下していきます。

今は疲れているけど休息をとれば回復できるラインを死守しましょう。そこがちょうどいい頑張り方です。

「ちょうどよい頑張り」と「無理をしない」は違うもの

注意点としては、人は易きに流れやすいということ。油断すると休息する方を過剰に選んでしまいがちです。

ポイントは「ちょうどいい頑張り = 無理をしない」ではなく、「ちょうどいい頑張り = 回復可能」であるという点です。無理をすることを過剰に避けてもいけないし、無理をすることに過剰に積極的でもいけないのです。

0と100の間のどかにある「ちょうどいい頑張り」は、多少の無理と共にあるということです。人生の中の頑張らなければならない時期というのを、上手く乗り切るための自分にあったやり方を探してみてください。