個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

意識が低い問題は「具体的な行動のリスト」に変換して解決しよう

Q.
意識が低いといわれました。センスが無いともいわれます。でも、どうしたらいいか分かりません。

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A.
意識を変えるといった漠然とした問題は、具体的な行動のリストに変換しちゃいましょう。そうすれば解決しやすくなります。また行動が思いつかない場合は、辞書で言葉の定義を調べてみるとヒントになることが多いです。

解説:漠然とした問題の解決は「具体的な行動のリスト」を作ることから

”意識が低い”とはどういうことだろうか?

意識が低い、センスが無いとはどういうことを指しているのでしょうか。恐らく、それを言った人はあなたの何かの言動の傾向を観察・認識し、意識が低い(またはセンスが無い)と評価したのだと思います。

これは循環論といって物事の改善にはつながりにくい考え方。きっとあなたは意識を高くするにはどうすればいいのか、センスを良くするにはどうすればいいのかと悩み、途方に暮れているのだと思います。

アプローチする場所が間違っています。あなたが考えるべきは、意識が低いと評価されるきっかけとなった「あなたの行動」をどう変えればいいかです。意識を変えるのではありません。行動を変えるのです。

行動が変われば、それに伴い周囲の評価も変わるでしょう。あなたは別に意識を高めようとしたわけではないのに、なぜか「意識が高くなったね」と評価されてしまうかもしれません。人はあなたの言動をもとにあなたの評価するので、内面が変わっていなくても評価は変わり得るのです。

だから意識を変えたい、意識を高くしたいのであれば、意識が高い人の具体的な行動とはどういうものかを考えてみてください。

問題を具体的な行動に変換できれば解決しやすくなる

とはいえ、その具体的な行動を考えるのも難しいかもしれません。意識の高い・低いなんて、漠然としています。わかったような、わからないような…そんな感じですよね。

こういう時に味方になってくれるのが辞書です。辞書で「意識が高い」を調べてみました。

常に向上や成長を目指し、それに資する様々な事柄に深く注意を払っている様子

さっきよりは分かってきたような気がします。これに該当する行動が少ないために、現在は「意識が低い」と評価されてしまっています。だから、この定義に該当する行動を増やすことを課題としましょう。

例えば次のような行動は「意識が高い」と評価されやすい行動ではないでしょうか。

  • 自分の属する業界についての情報を積極的に収集している
  • よく本を読んだり、研修を受けたりする
  • 尊敬している人の著書やブログ、SNSをチェックしコメントする

これらはあくまで一例ですので、先ほどの辞書の定義を参考にしながら、あなたにとって意識の高い行動とはどんなものかを考えてみてください。行動のリストにしておくといいでしょう。

センスが無い、についても同じです。センスがあると評価されやすい行動は、どんなものでしょうか。具体的な行動のリストを作ってみてください。かなり解決しやすくなります。

そう行動することはあなたにとって良いことだろうか?

具体的な行動のリストができて、仮にその通りの行動が実行できるようになったら、周囲からのあなたの評価が変わる可能性は十分にあります。すぐには変わらないかもしれませんが、3ヶ月、半年、1年と積み重ねていけば、やはり周囲からは何だか人が変わったように見えてしまうものです。

しかし、ちょっと立ち止まって考えてみてもらいたいことがあります。そのような評価を得るための活動は、あなたに何をもたらすのでしょうか。

行動の善し悪しを判断するのは、結構難しいです。その行動があなたにもたらすものが何かを考えてみてください。

例えば周囲の反応が変わるかもしれません。「意識が高くなったね」と言われるようになるかもしれませんし、「なに必死になってるのw」と揶揄されてしまうかもしれません。具体的にどう反応が変わるかは分かりませんが、それはあなたにとって良いことでしょうか。

あるいは何かの活動の機会や、何かの報酬やモノを得ることになるかもしれません。あるいはあなたが何かから目を逸らす効果(逃避)があるかもしれません。あるいは、単に活動に従事することそれ自体にやりがいを見出すかもしれません。それらはあなたにとって良いことでしょうか。

時間軸も伸ばして考えてみましょう。いまは良いことだと思えることでも、それが1年、3年、5年、10年と続いていった時にどうかを考えてみると、また違うものが見えてくることもあります。

なかなか答えが見つからなくなるかもしれませんが、ここでお伝えしたいのは「自分でそれをやると選択する」ことです。きっかけは周囲からの言葉だったかもしれませんが、色々と悩んだ上で自分で選ぶ。それを繰り返していきましょう。