個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

マタイ効果の恩恵を得るコツは「アウトプット」を積み重ねること

マタイ効果とは「富める者はますます富み、奪われる者はますます奪われる」という現象を指す言葉。で、これが僕たちが上手くいったり、いかなかったりする理由を説明するのに使いやすかったります。

つまり、ある程度の成果・評価を確立した人は、また次の成功のチャンスを得やすいし、実際に成功する確率も高くなります。一方でゼロからスタートした人は、ほとんど注目されないし、きっかけすら掴むことが難しいということになります。

実際、これはその通りだと思います。だからこそ僕たちは、マタイ効果のようなメカニズムを念頭に、少しでも成功の兆しを得られる確率を高めるように活動しなければなりません。

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これからの自分、これからの人生に期待したい僕ら

マタイ効果とはどのようなものか

マタイ効果という言葉があります。「富める者はますます富み、奪われる者はますます奪われる」という意味らしいです。

どういうことかというと、例えば漫画ワンピースの作者である尾田栄一郎氏は成功した漫画家だといえます。彼がもし、何か新しい漫画を始めたとしたら、容易に多数の人から注目を得ることができるでしょう。

まだ世に出ていない新人の漫画家に比べれば、遥かに有利です。尾田栄一郎氏の新しい漫画と未デビューの新人漫画家の持ち込み作品が並んだときに、連載枠は当然のように尾田氏に割り当てられ、新人のデビューは先送りになるのではないかと想像できます。

漫画家を例に出しましたが、こういった事例は僕たちの生きる社会にたくさんあふれています。すでに評価を確立した人は、そうでない人に比べて次のチャンスを得やすいです。金銭的に裕福な人は、そのお金を使ってより大きな収入を得ることも可能です。

マタイ効果を上手く活用できれば今後に期待できそうな気がする

一方で評価を確立していないどころか、認知すらほとんどされていない立場では、仮に先行者よりも優れたことをやったとしても、なかなかチャンスを得ることができないでしょう。金銭的に貧しい人は、その日その日をどうにかやりくりするので精一杯で、収入を増やしていくことに注力するのは困難です。

身も蓋もないですが。

さて、いまこの記事を読んでいるあなたは、なぜ「マタイ効果」に興味を持たれたのでしょうか。僕自身の経験から推察するに、マタイ効果のことを知って、そこに「何かを上手くやるために重要そうだ」と感じたのではないかでしょうか。

より具体的にいえば「マタイ効果を上手く使う見通しを得ることで、自分への期待・これからへの期待を持ちたい」ということなのではないかと。

マタイ効果は僕らの希望か絶望か

ではマタイ効果は僕たちの希望になるのでしょうか。あるいはもしかしたら絶望をもたらすのでしょうか。前述したことを考えれば、いま現在上手くいっていない人にとっては、マタイ効果はあまり味方にはなりそうにないですね。

実際、ゼロから社会的な成果を得るのは大変です。最初は頑張ってもなかなかチャンスを得られないでしょう。それでも頑張り続ければ、どこかで小さなチャンスに出会えます。しかし、そのチャンスから得られる成果は、本来の願いから比較すると小さなものになるでしょう。

こればっかりはどうにもなりません。どうにもならないからこそ分かることがあります。

それは安易に成功を求めず、地に足をつけて一歩ずつ行動を積み重ねていくこと。一回のチャレンジで成果を得ようとするのではなく、数多くの試行の中から機会を掴むことを意図すること。

そういった活動が大切になってきます。とりわけ「数多くのアウトプットをしていく」ことが、マタイ効果の流れに乗るための重要な役割を持っていることを認識しておくといいでしょう。

アウトプットを積み重ねる行動力を作る

成功は予測不能なので僕たちにできるのは確率を高めることだけ

きっかけはいつ、どこで掴めるかを予測することはできません。この世は偶然で溢れています。たまたま見かけてくれた人が多くのフォロワーを抱えるTwitterアカウントを持っているかもしれませんし、たまたま何かのニュースサイトに取り上げられて爆発的にアクセスが増えるかもしれません。

ほんのちょっとした違いが、成果の面では大きな差になることがあります。しかし、これは事前に予想することはできませんし、狙ってそういう流れを作り出すことも難しいです。

僕たちにできるのは「確率を高める」ことだけ。確率を高めるために最も有効なのが、たくさんのアウトプットを積み重ねるということです。行動ではなく、アウトプットです。

たくさんの「アウトプット」を積み重ねることが兆しを掴むコツ

ここでいうアウトプットとは、社会に対して役に立つ何かを提供していくことを指しています。役に立つといっても難しく考える必要はなくて、便利な道具や考え方を提供してもいいですし、自分が楽しいと思える何かでも構わないです。どうせ何がどう評価されるかは分からないのですから。

それよりも大切なのは、幾つものトライをすることです。サイコロを1回だけ振って1を出せと言われても難しいでしょうが、10回振っていいのであればどこかで1が出そうに思えます。

きっかけを掴むのも同じです。たくさんのアウトプットを世に出していけば、どこかで誰かの注目を得ることになるでしょう。そうして小さくてもいいのでそこで流れができたように思えたなら、今度はその分野に力を集中させていきましょう。

”選択と集中”は成功の兆しを掴んでからにする

選択と集中という言葉があります。リソースを分散させるのではなく、どこかに集中させた方が成果が出やすいという意味ですが、集中させるのはきっかけを掴んだ後ということを覚えておいてください。最初から1つのところに集中させてしまうと、それがマタイ効果の流れに乗れなかった時、全て無駄になってしまいます。

最小は多様な試みからはじめ、小さくても成果が出たら集中して取り組んでみる。そんな活動を続けてみると、マタイ効果はどこかで僕たちの味方になってくれるでしょう。

では、そもそもそれだけの数多くのチャレンジができるだけの行動力は、どうやって作ればいいのかについては、下記の記事などが参考になりますので興味があれば読んでみてください。

www.behavior-assist.jp

まとめ

本記事でお伝えしたのは次の3点です。

  1. マタイ効果を考慮すると、すでにある程度の評価を確立している人は、次のチャンスを得やすい立場にいるし成果が出る確率も高い。一方でまだ評価されていない人はなかなかチャンスを得られない。
  2. ゼロスタートから狙って成功するのは難しい。予測困難である。だから安易に成功を狙わずに、地に足をつけて数多くの「アウトプット」を積み重ねていこう。数多くのチャレンジがあるから、成功のきっかけも得られる。
  3. 少しでも流れに乗れたと思えるなら、今度はそこにリソースを集中してみよう。最初は多様で数多くのチャレンジを、きっかけを掴んだ後は集中を。最初から1つのところに集中してはいけない。