行動科学実践の手引き。

人が自由に行動し、自由を謳歌するために、行動科学(行動分析学)の知識と実用的なノウハウを記す。

やると決めたことを行動できない僕らが、当り前のことを当り前にやるために。

Q.
朝○時に起きると決めても、○時から勉強すると決めても、その通りに行動することができません。

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photo credit: San Diego Shooter via photopin cc

A.
やると決めてその通りに実行するのは、いかにも意志の強さを問われているような話ですが、実際のところ、意思の力はさほど関係がありません。なぜなら、僕たちが行動するかどうかは意思の強弱が問題ではないからです。

何より意思の力に頼って行動しようとすると、あっという間に意思の力が枯渇してしまいます。だから、行動を意思の強弱の問題で捉えてしまうのは下策なのです(・∀・)

意思の弱い僕らが「当り前のことを当り前にやる」ために。

”行動しやすい環境”というものがある

よく考えてみて欲しいのですが、例えば朝○時に起きると決めた場合、3時間しか寝てないのに起きなければいけないケースと、8時間寝てから起きるケースとでは、どちらがより「起きるという行動」を実行しやすいでしょうか。明らかに後者ですよね。だったら、後者に近い状況をどうやったら作れるかを考えねばなりません。

○時から勉強すると決めた時、いつもの自分の部屋で実行しようとするのと、いつもとは違う場所…例えばカフェや図書館などで実行しようとするのとでは、どちらが勉強しやすいものでしょうか。勉強すると決めたのであれば、勉強しやすい状況をどうやったら作れるかを考えねばなりません。

習慣とは環境の問題である

要は習慣というのは環境の問題なのです。僕たちを取り巻く環境の中に、行動を促すための色々な工夫をするのです。僕たちが当り前のことを当り前のように実行するためには、そんな工夫の積み重ねが必要なのです。

朝○時に起きたいのも、○時から勉強したいのも、きっとあなたの望みなんですよね。であるならば、僕としてはその望みに沿ってあなたのできることを活用して欲しいと思います。

だからこそ、逆算で考えてみてください。あなたが朝○時に起きれるとしたら、それはどんな状況が整っているからなのか?その状況を作るために、あなたにできることは何か?

あなたにできそうな、たくさんの小さな工夫を積み重ねてみてください。

小さなたくさんの工夫

例えば、友人に朝○時に起きることを宣言してみて、証拠として起きたらすぐにTwitterでつぶやくことを約束してみる。これはもしかしたら、友人との約束を破るわけにはいかないから、という理由で行動を促してくれるかもしれません。

例えば、睡眠時間が短すぎると起きるのが大変なので、○時には寝れるようにその1時間前からパソコンやスマフォは使わないようにすると、入眠しやすくなるかもしれません。

例えば、朝寒くて布団から出るのが辛いのであれば、タイマーで起きる時間のちょっと前にエアコンを作動させるといいのかもしれません。

例えば、家族に早起きが得意な人がいれば、家族に起こしてもらうのもいいかもしれません。

例えば、完全に起きることを目指すのは辛いので、最初は布団から出て水を飲むことを目標にするといいのかもしれません。辛すぎれば二度寝をしていいことにすると、ちょっと起きてみようと思えるかもしれませんね。

積み重ねの果てにあるカッコイイ僕らを目指して

他にもたくさん工夫ができると思います。上手くいくものもあれば、上手くいかないものもあるでしょう。多分、上手くいかないものの方が多いでしょう。

それでも僕たちにできることは常に「行動が促されやすい状況を作る」ことだけです。そのための小さな工夫を積み重ねることだけです。

その積み重ねの果てにあるのは「当り前のことを当り前のようにやってのける僕ら」です。カッコイイですね。書きながら僕も頑張ってみようという気になってきましたw