個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

「当たり前のことを当たり前にやる」ことの難しさとやってもらうためのコツ

Q.
部下が当たり前のことを当たり前にやらない。何とかならないだろうか。

f:id:h-yano:20171120014809j:plain

A.
当たり前のことをやる…というのはさも当然そうするものだと思えますが、結構難易度の高いことだったりもします。 なぜなら当たり前のことをやっても誰も認めてくれないから。だから行動が定着しづらいのです。当たり前のことをやったら、何かいいことが起きるようにするといいですね。

”当たり前の行動”には喜びが伴わないことが多い

スキナー博士の言葉

行動分析学の創始者B.F.スキナー博士曰く。

人は過去、好子(こうし)を得た行動を、 いままさに実行せんとするとき、生きがいを感じる

これは私の大好きな言葉で、わかりやすく表現すると「今までの人生で喜びを感じた行動をやろうとするとき、再びその喜び味わう期待に胸が躍る」といった感じでしょうか。

人の行動について考える時、私たちはこの言葉から学ぶべきことがあります。私たちが行動に積極的になるには、1つ1つの行動に対して「喜びを得たことがある」という経験が必要です。

当たり前の行動をしても何も得られず、しなかった時は痛みを得る

家族が、友人が、部下が、生徒が、そして自分が当たり前の行動をしたとき、一体、何を得ているのでしょうか?

大抵は何も得ていません。当たり前だから、やって当然ということです。

では、当たり前の行動をしなかったときは、どうでしょうか?

大抵は「痛み」を得ます。怒られたり、罰を受けます。

僕たちは痛みを避けるための行動を学習してしまう

でも、よく考えてください。

このやり方は一体、人にどんな行動を学習させているんでしょうか。

人は痛みを避け、快楽を得ようとします。

怒る側の論理は、「怒られるという痛みを味わったんだから、次回からそれを避けるためにちゃんとやるだろう」といったところでしょうか。でも、痛みを避ける方法は様々です。

  • 怒られないように、無難に無難に行動するかもしれません。
  • 怒られないように、怒った人との接触を先延ばしにするかもしれません
  • 怒られないように、その場を凌ぐために嘘をつくかもしれません。
  • 怒られないように、疎遠になったり、会社や学校を辞めるかもしれません。

「当たり前のことを当たり前にやる」は希少なことだと認識しよう

当たり前のことを当たり前にやる。

それを実現するのは、意外と大変なことなんです。どんな行動に、どんなタイミングで、どんなフィードバックを返すか。

当たり前の行動を身に付けるために、の正否を分けるポイントと言ってもいいでしょう。

"当たり前"に"喜び"を。