行動科学実践の手引き。

人が自由に行動し、自由を謳歌するために、行動科学(行動分析学)の知識と実用的なノウハウを記す。

考えすぎて行動できないなら、考えることを有効に使えばいい。

Q.
考えすぎてしまって行動できません。行動してから考える人間になりたいです。

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A.
人間、考えることを止めるのは難しいです。どうせ考えてしまうのですから、考え方の軌道修正によって、行動に有効なことを考えてみてはいかがでしょうか。

解説:どうせ考えるので行動に役立つ考えをしよう

要は考えることがあまり上手く機能していないってことでしょう。

考えすぎてしまって行動できない場合、具体的に何を考えているかというと、行動によって生じる「様々な不都合なこと」ではないかと思います。基本的には次の2つのどちらかでしょう。

  • 行動しても期待した結果が得られないかもしれない
  • 行動すると何か嫌なことが起きるかもしれない

その手のことを考えてしまうと、行動には痛みが伴うので、行動することを避けたくなります。行動する代わりに、何かをしようとするんですね。

では、何をするか。

考えることをしてしまいます。

つまり、本人的には想定したリスクを回避しようとしたり、心配しようとしたりしているつもりかもしれませんが、その実態は「行動することを避けるため」に考えているだけなのです。安心して行動するために考えているようにみえて、「行動しないために考えている」ってことですね。

本当はあなたは行動したいのでしょうから、あまり上手い「考え方」ではないです。

行動する前に考えることは大切です。

考えなしに行動してしまうよりも、賢く考えて行動した方が、行動を積み重ねた時に得られるものに大きな差が出ます。ちゃんと考えた方が、当社比で3倍くらい成長が早くなります。赤いヤツと同じくらいの性能アップが期待できます(てきとう)。

人間、考えることを止めるのは難しいですから、どうせ考えるなら有効なことを考えましょう。

では何を考えればいいかというと「仮説」です。関係フレーム理論的にいえば、トラッキングと呼ばれるルールを作る、といったところでしょうか。

仮説が持てれば、行動は「仮説を検証するための実験」になります。

考えすぎて行動できない状態は、行動せずにリスクが消失するのを待っているだけの受け身な状態です。仮説を持つことは、有効な経験を得て、より実用的に活動できるようになるための最初の一歩です。この違いは大きいです。

どうせ行動する前に一生懸命考えてしまうのであれば、仮説を得ることを目的としてインプットと考察をするといいでしょう。

本件についてより詳細な解説を読みたい方は、下記の記事をお勧めします。

www.behavior-assist.jp