行動科学実践の手引き。

人が自由に行動し、自由を謳歌するために、行動科学(行動分析学)の知識と実用的なノウハウを記す。

SkickK.comで行動契約して「行動した未来」を手に入れよう

いますぐにでも行動できるようになりたい人にお勧めするのが「行動契約」という手法です。行動契約は「約束とペナルティ」で構成されていて、簡単にいえってしまえば

  • 行動しなかったらペナルティを受けることになる

というシンプルなものです。

意思が弱いとか、面倒だとか思ってしまい、なかなか行動に踏み切れない方によく効きます。ペナルティは嫌だと感じるかもしれませんが、行動でないままで時間が過ぎてしまうよりは遙かに良いと思います。行動契約を使って最初の一歩を踏み出してみてください。

本記事では行動契約を使うための具体的方法として「StickK.com」というWebサービスをご紹介します。

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行動契約は「行動した未来」を約束する

いますぐにでも行動できるようになりたい人にお勧めしたいのが行動契約です。

行動契約は「行動した未来」を約束するものです。約束を守らなければならない状態にすれば、契約は行動を促す力を持ちます。約束を守らなければならない状態にするための鍵が「ペナルティ」です。

行動契約の構造は次のようになっています。

  • いつまでにどんな行動を実行するか(行動目標)
  • それができなかった時のペナルティは何か

つまり行動契約を結ぶことによって、僕たちは「ペナルティを回避する」という理由で行動できるようになります。ペナルティを聞いて拒否感を覚える人も多いようですが、行動を促す力は強力ですので、行動できる人になりたいのであれば使えるようになっておくと良いと思います 。 本記事では行動契約そのもの解説は省略し、実際に行動契約を使うための道具であるStickK.comの使い方をお伝えします。行動契約については下記の記事でも取り上げていますので、もう少し知りたいという方は参照してみてください。

www.behavior-assist.jp

StickK.comで行動契約が使いやすくなる

友人や仲間に協力してもらって行動契約を使うこともできます。ただ、日常的に使うとなると毎回仲間にお願いするのも面倒なもの。そもそもそういう相手がいないという方もいるでしょう。あるいはプライベートなテーマで行動契約した場合、契約内容を伝えたくないということもあるかもしれません。

今回お伝えするのはStickK.comというWebサービスを使う方法です。自分ひとりで好きなタイミングで行動契約をつくることができて大変便利です。

StickK.comの使い方1. アカウントを作る

StickK.comを使うためには、まずアカウントを登録する必要があります。http://stickk.comにアクセスし、ページ右上の「Sign Up」からアカウントを登録してください。

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StickK.comの使い方2. コミットメントを作る

アカウントを登録した後は行動契約を作ります。StickK.comでは行動契約は「Commitment」になります。次の手順で行動契約を作ってください。

  1. 「Make a Commitment」ボタンをクリック


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  2. 約束するゴールのタイプを選択しますが、個人的には「Custom Goal」が自由度が高いのでお勧めです。

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  3. 契約内容を記入します。日本語で書くと後で文字化けしてしまうので、英語で書くことになりますが、まぁ、自分が分かればいいので適当に書きましょう。Google翻訳を使ってもいいです。
    また慣れないうちは期間は4〜8週間くらいがお勧めです。記入したら「Next Step」ボタンをクリック。

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  4. ペナルティの設定をします。StickK.comのペナルティの基本はお金です。Anti-Charityを選んだままで、ペナルティ発生時に支払ったお金をどの団体に寄付するかを決めてください。嫌いな団体にしておくのがいいのですが、やっぱり英語なんでよく分かりません。適当に選んでもいいです。
    一緒にペナルティの金額も設定します。毎週、約束を守れたかチェックしますので、1週間ごとのペナルティ金額を設定することになります。

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  5. ペナルティ金額を設定したら、クレジットカードを登録するためのフォームが表示されますので、入力してください。クレジットカードだと不安だという方は、VISAデビットカードが使える専用口座などを作ってもいいかもしれません。


  6. 最後にコミットメントの内容、守れなかった場合にペナルティを受け入れることを確認し、チェックをいれて「Next Step」をクリックします。これをクリックすると行動契約が確定になるので注意してください。

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  7. ページ上はもう少し続きがありますが、特に変更することなく「Next Step」→「Skip This」とクリックしていけばいいです。約束を守れたかどうかを別の人の判定してもらいたいとか、作った行動契約を他の人にも見せたいという場合は、この辺りの使い方を調べてみてください。英語だけど。


  8. 行動契約の作成が終わると、次のようにホーム画面に表示されるようになります。

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StickK.comの使い方3. 週1回、報告する

行動契約を作れたら後は実際に行動して、週1回、約束を守れたかどうかを報告することになります。報告のタイミングが来たら、登録したメールアドレス宛に「報告してね(英語)」とメールが届くので、そのタイミングで報告するといいでしょう。

約束が守れなかった場合は、設定したペナルティの金額がクレジットカードへ課金されます。守れている場合は、特に何も起こりません。

僕の経験では、24時間以内だったらは報告が遅れてでも大丈夫でした。たぶん、それ以上、報告が遅れると失敗と見なされてペナルティを受けることになります。注意しましょう。

  1. StickK.comにログインして報告期限が来ている行動契約の「Report Now」をクリック。

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  2. その週の行動契約を達成していればYesを、達成できていなければNoを選択し、「Submit Report」をクリック。

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  3. 確認用のウィンドウが表示されるので、契約達成のYes/Noの選択に間違いがなければ「Yes」をクリック。間違っている場合は「No」で報告をキャンセルする。

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StickK.comの活用方法

以下、StickK.comを使うにあたってのコツなどを。

最低4〜8週間の期間で行動契約を作り、改善を促す仕組みとして活用する

行動契約を作る時、期間は最低でも4〜8週間にするといいです。例えば4週間の行動契約を作れば、必ず4週分は約束が守れたかをチェックすることになります(毎週1回チェックすることになるので)。

そうすると、1週目が約束を守れなくてペナルティを受けたとしても、嫌になって「もうやーめた」ということができなくなります。あと3週間は続けなければならないわけです。

当然、残りの週でペナルティを受けたくはないので、約束を守れるように行動を改善する力が働きます。行動の効率が良くなります。

正直に報告しないと行動契約は一生効かなくなる

僕の場合、行動契約を守れたかどうかの判定は自分でやっています。本当は第三者に判定してもらえるといいんですけど、そうすると運用が面倒になるので。

もし僕と同じように自分で判定するなら、忘れないで欲しいことがあります。それは「ウソをついてしまうと行動契約が効かなくなる」ということです。行動契約はペナルティを回避するために、約束を守ろうと行動が促されます。なので、約束を守る以外のペナルティ回避手段があると、約束を守る必要がなくなり行動しなくなります。

それだけならだま良いのですが「いざとなればウソをつけばいい」という経験をしてしまうと、行動契約自体があなたに効かなくなる可能性があります。次は真面目にやろうなんて思っても、行動するのがキツイ場面になったとき、ちらっと「ウソをつくこと」が頭をよぎったりするものです。

ウソの報告でペナルティ回避すると、行動契約という「行動を促すための強力な手段」があなたの一生から消えてしまう。それくらいの認識でいてください。

ペナルティのバランス、超重要

ペナルティの大きさには気を遣った方がいいです。

極端な話、ペナルティが$3000だとどうでしょうか。この記事を書いている時点だと、34万円くらいになります。相当大きなペナルティと言っていいでしょう。ペナルティが大きすぎる場合、約束を守れない時にウソの報告をするメリットが大きくなりすぎるため、行動契約が正常に機能しなくなります。

反対にペナルティが$1(113円くらい)だと、今度はペナルティが軽すぎて、約束を守る十分な理由がなくなってしまいます。これはこれで、約束を守るための行動が促されません。

ペナルティは「十分に痛い」けど「もしペナルティを受けても次が継続可能」な程度になるよう、バランスを取るようにしてください。