個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

メンタルブロックは放置してもいい。行動するための3ポイント。

Q.
メンタルブロックがあって行動できない。どうすればメンタルブロックを外せるのか。

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A.
メンタルブロックの外し方は、メンタルブロックを放置することです。なに言っているかわからないと思うが俺も(以下略。さておき、メンタルブロックは行動の原因じゃないので放置するのが一番です。それよりも具体的な行動は何か、それを実行できるのか、それを実行しやすい環境を作れるか等に集中するといいでしょう。

解説:メンタルブロックという幻想から自分を解放し、行動科学的アプローチに集中しよう

メンタルブロックとは何で行動にどう影響するのか

まずメンタルブロックとは何かを明らかにしておきましょう。いろんな解釈がありそうですが、こういうときは辞書の定義をもとに考えるのがいいです。辞書、ホントすごいですよね。よくまぁ、こんな風に的確に説明できるもんだ…としばしば感心します。

というわけでメンタルブロック。

何か行動を起こそうとするときに思い浮かぶ、「できるわけがない」「失敗する」「こうしなければならない」といった否定的な思い込みや固定観念。また、それによって行動が抑制されてしまう状態。

否定的な思い込みや固定観念、またはそれによって行動が抑制されてしまう状態をメンタルブロックというらしいです。

さて、ここからは行動科学の時間です。

質問者はメンタルブロックがあるから行動できないということらしいですが、なぜメンタルブロックがあることが分かったのでしょうか。たぶん、行動できないからですよね。

  • メンタルブロックがあるから行動できない。
  • 行動できないからメンタルブロックがある。

この表現に違和感を感じた方はいい感じです。この物事の説明の仕方は循環論法といって、前提の中に結論を含めてしまうという論理的な誤謬。説明として破綻しているんですね。

僕なりに説明すれば「何かの根拠を説明しているようでいて、じつは同じことを違う言葉で言い換えているだけ」というものです。まぁ、つまりメンタルブロックは行動を止める原因じゃないってことです。

この辺、詳しくは下記も読んでもらうと良いかもしれません。

www.behavior-assist.jp

どう考えていようとも行動はできる

そもそもなんでメンタルブロックなる概念を発明してしまったのかという問題があります。僕たちにとってあまりにも当り前のことのように感じることの1つに「行動は思考や感情に従うもの」があります。

これは嘘です。

でも、僕たちの主観的な体験は「ブログを書こうと思ったから、ブログを書いている」という説明が正しいように思えてしまいます。あるいは「ブログを書くのが面倒に思えるので、今日は書かない」と思えてしまいます。

思考や感情が先にあって、行動はそれに従っている。

繰り返しますが、これは嘘です。思考・感情と行動とは、一致したり一致しなかったりします。だって一致するんだったら、なんでも思った通りに行動できますよね。実際は

  1. 考えていることと行動とが一致する
  2. 考えている通りに行動できない/しない
  3. 全く考えることをせずにいつの間にか行動している

といったパターンが入り乱れているのではないでしょうか。これだけでも思考や感情と行動とは、直接的な因果関係が無さそうに思えるものですがどうでしょうか。

もう少し考えてみましょう。メンタルブロックの影響を支持する考え方の場合、上記2〜3のパターンを説明するために無意識だとか潜在意識といった概念を使います。無意識が行動を止めていたり(つまりメンタルブロック)、無意識が自動的に行動させたりしている、と説明するわけです。

で、これは循環論法なわけです。無意識の指示があるから考えずに行動している。考えずに行動したらか無意識の指示があることが分かる。おかしいです。うまく説明しているようで、論理的に破綻してしまっています。

僕たちは確かに無意識”的”に行動することはありますが、無意識が僕たちを動かしているわけではありません。当然、行動を止めているわけでもありません。

だから行動するためのメンタルブロックを何とかしようとするのは、問題がないところに問題を作り出し、しかも行動は改善しないというドツボに嵌まる選択です。

メンタルブロックはそのままにして、3つのことに集中しよう

原因でないものを原因にする必要はありませんから、メンタルブロックのことは放置しておきましょう。

もう少し具体的にいえば、何かをやろうとして「できるわけがない」「失敗する」「こうしなければならない」といった否定的な考えが浮かんできたとしても、それを消す必要はないということです。そのままにしておきましょう。そういう考えが浮かんでくることは、僕たち人間にとってごく普通のことです。ノーマルなことです。ブロックじゃないです。

そんなことよりももっと集中すべきところがあります。それは次の3つです。

  1. 具体的にどんな行動をすればいいか知っているのか?
  2. その行動を実行する技量を持っているのか?
  3. その行動を実行するための環境は整っているのか?

この3つの観点で現状を捉え、改善することで僕たちは行動することができるようになります。とりわけ1〜2で足踏みしていることが多いです。1は調べれば解決します。2は訓練すれば解決します。それだけのことです。

やろうと思えばできるはずなのにできない、という場合は3が原因の可能性が高いですので、もっと行動しやすい環境を整えるといいですね。下記の記事等を参考にしてみてください。

www.behavior-assist.jp