個人事業家・フリーランスのための行動分析学 - 行動アシストラボ 矢野浩史

僕たちは行動分析学をもっと”使える”道具にする。

余裕で習慣になる「読書を娯楽化」するポイントとは?

Q.
仕事のために本を読む習慣をつけたいが、いまいち気分が乗らない。

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A.
残念ながら読書の習慣化と考えている時点でアウト。読書とは「気づき」という体験を楽しむ娯楽です。仕事のための本を選ぶのではなく、あなたが楽しめる本を選びましょう。それが何よりも大切。

解説:読書は「創造」を楽しむことができる身近な娯楽

読書とは思考世界で創造を楽しむこと

読書の面白さとは「気づき」にあります。読書における気づきとは、本から得られた新しい情報と自分の中にある既存の情報とが、何らかの形でリンクすることです。情報と情報とがつながり思考の世界が拡張したり、自分の中で新しい意味や概念が生まれることです。

読書に限らず、何かを学ぶことの面白さはここにあります。

本を読んでもいまいち楽しさを感じられないのは、気づきが生じていないのでしょう。僕自身、読書に退屈さや苦痛を感じることがあります。そういうときは気づきからかなり遠いところにいるように思えます。

その理由は様々で、きっと全てを解き明かすのは無理でしょう。しかし分かることもあるので、まずはその部分を解決しておきましょう。

創造には「ちょうどいい難易度」が必要だ

気づきが起きない理由の1つは「難易度」の問題です。

本に書いてあることが知らないことだらけ、理解できないことだらけだと、当然、本の情報を自分の知識と繋げることはできません。気づきがない状態。これは本の難易度が高すぎます。

また書いてあることが知っていることばかりだと、これまた新しい情報と情報のつながりは生じないでしょう。今度は本の難易度が低すぎます。

本の難易度は低すぎても高すぎても楽しめなくなってしまうのです。

難易度以外にも、読書の代わりにやりたいことがある状態だったり、あまり興味が持てないジャンルの本だったりしても、本に含まれる情報を好ましいもの(好子)として扱えないので、知識として獲得しようとする言語行動が生じにくくなりそうです。この場合も、気づきは生じにくくなるでしょう。

読書を楽しむための処方箋

読書体験は本を選ぶところから始まる

以上を踏まえた上で読書を楽しむための処方箋です。

まず楽しめる本を探しましょう。これが大前提。

楽しめる本は「ジャンル×難易度」で探します。ジャンルはその時のマイブームで探してみるといいと思います。

マイブームに乗っかり、マイブームと共に去る

例えば僕だと、最近動画でみた法哲学の学者さんの話が面白かったので、その人の本が読みたいと思っています。あるいはF1(フォーミュラワン)の熱が大学生以来ぶり返しているので、車やレース関連の本に食指が動くかもしれません。

マイブームはブームなので、どこかで沈静化します。ブームは去るもの。そうなったらそうなってで、固執しないようにしましょう。興味のなくなった本を、せっかく買ったのだからと無理矢理読もうとすると、読書が苦痛になります。苦痛になれば、読書の習慣化は難しくなります。

興味が無くなったら、再燃するまで放置すればいいです。場合によっては売ってしまってもいいでしょう。

何冊かに手をだしてちょうどいい難易度を探ってみよう

難易度については色々試してみるのがいいです。全く新しいジャンルなら入門書を幾つか読んでみるのがいいでしょうが、例えば行動分析学の本を読んでみたいという場合、既にある程度知識を持っているなら、試しに数冊手にとって読んでみればいいと思います。

ちっとも気づきが起きそうにないようであれば、それは難易度が高すぎるのでしょう。もう少し簡単な本や情報を探してみてください。誰かの助けが得られるなら、その人に解説をお願いしてみるのもいいかもしれませんね。

気づきという体験を楽しむことが何よりも重要

僕は、読書は「気づき」という体験を楽しむのが第一義だと考えています。

あの本が読めたら良いなぁ・・・という憧れや願望から、背伸びした本を手にとってしまうことがあります。それが悪いとは言いませんが、いざ読み始めた時に気づきという体験が生じないのであれば、その本はいま読むべき時ではないのかもしれません。

憧れや願望、買ってしまったからという執着など、全て捨て去って自分の読書体験がどうなっているかに目を向けてみましょう。