行動科学実践の手引き。

人が自由に行動し、自由を謳歌するために、行動科学(行動分析学)の知識と実用的なノウハウを記す。

気が重い仕事から現実逃避してしまう悪循環をどう断ち切るか

Q.
気が重い仕事があります。期日まではまだ余裕があるのですが、気が重くて何だか現実逃避ばかりしています。そのせいか、焦りも感じはじめました。

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A.
行動しないことによる悪循環に嵌まっています。ある程度強制的にでも作業する環境を作るか、それが難しいなら30分くらいでできる小さなToDoに取り組んでみてください。

解説:気の重い仕事からの現実逃避で更に気が重くなる

気が重い仕事が「嫌子」として機能しているようです。すぐに片付く仕事であれば終わらせてしまえばいいのですが、そうでない場合はある程度の期間、その嫌子と付き合っていく必要があります。

でも、嫌子は嫌なわけです。消失させたい。

嫌子を消失させる手軽な手段が現実逃避となります。逃避中は気の重い仕事のことを意識せずに済みますので、一時的に嫌子が消失するわけですね。

しかし、その後どうなるかというと「現実逃避して仕事が進んでいない」という現状が、気の重さを強めてしまいます。確立操作です。

より気が重くなるということは、嫌子を消失される方向へと行動が促されますので、現実逃避する可能性が更に高くなります。悪循環ですね。

このような状況を自覚したとき、焦りを覚え始めるのでしょう。

このような状況を改善にするには、基本的には「仕事を進める」しかありません。少しでもいいので状況を改善することができれば、嫌子の働きが弱まりますので、更に仕事が促されやすくなります。

個人的には、気分にかかわらず、ある程度強制的に仕事をするような環境を作るのがいいと思います。気が重くて行動できないってのは、まぁ、気のせいですから。行動が機能的に回り始めると気分も軽くなります。

それが難しいなら、30分でできる小さなToDoを3つくらいあげて、とりあえずそれに取り組んでみるといいでしょう。

あまり先のことを考えずに、これからの30分だけを視野に入れて仕事をする。それを繰り返してみると、少なくとも悪循環に嵌まっているよりは遙かにいいはずです。